”部下の弱みに目をむけることは、間違っているばかりか無責任である。
上司たるものは、組織に対して、部下一人ひとりの強みを可能なかぎり活かす責任がある。
そしてそれ以上に、部下に対して、彼らの強みを最大限に生かす責任がある。”
ドラッカーの言葉です。
部下に仕事を依頼した時に、
自分が思いもよらなかった課題が生じると
「なんでこんなことができないんだろう・・・」と思ったことがない方は恐らくいらっしゃらないのではないかなと思います。
と同時に部下の強みを活かそうと、得手不得手を把握し、日々試行錯誤してらっしゃるのではないかと思います。
(部下に期待しているからこそ、がっかりするという感じですね)
先日ある法人様の管理職の方とお話しさせていただいた時に、やり方としては悪くはないけど、最近もっとチーム全体が熟達していくような考え方に変えてみたんですとお話しくださいました。
それは、「自分の得手不得手をトコトン追求し、対峙すること」なのだそうです。
私は相手があることなのに、自分の追求をすると仰ったことに意外性を感じ、よくよく伺ってみました。
その方は、自分自身の無力な部分をしっかりと把握しておかないと、
自分を過信して全て抱え込むか、依頼したとしても部下に”どっこいしょ”という感じでタスクを渡す(自分が避けたいことだから投げた)ような状態になってしまい、部下からすると、急に仕事が降ってきたと受身でやらせることになるからなのだそうです。
「上司側が自分の得手不得手を把握していれば、判断が早くなると思います。
抱え込むことなく早い段階で部下に振って準備をさせることもできるし、
部下に下調べを依頼して準備させておくこともできるから、部下本来の力を活かすことができると思います」
と話してくださいました。
自分の得手不得手を把握するということは、意識しないと避けたくなるものだったりしますが、
人を活かすために必要なプロセスだと捉えると、希望が持てそうですね。
参考になりましたら幸いです。
人事コンサルタント
金森 秀晃