先日スタッフ数名と談笑していた時のことです。
年末年始どう過ごしていたかなど話していると
あるスタッフが、帰省したときに気づいたことをシェアしてくれました。
「できない、ということが誰かのためになることってあるんですね」
スタッフが感慨深げに話はじめたので、耳を傾けていました。
彼女には今年96歳になるおばあさんがいるそうなのですが、
コロナの影響もあり2年ぶりに会ってみると、
何をするにも動きづらそうにしており、
以前は使っていなかった杖を
ついて歩くようになっていたそうです。
その様子を見て
「ばあちゃん、杖ついて歩くの大変でしょう?」と声をかけたそうです。
するとおばあさんは、
「いやー、かえって楽になったよ。」と答えたのだとか。
スタッフは最初、杖をつかってるから歩きやすくなったのかと
思ってたのですが、おばあさんは
「周りから手伝ってもらえるようになったから楽になった」のだと言っていたそうです。
おばあさんとしては
今までは人様に迷惑にならないように、
何でも自分でできなければ!という気負いがあったのだそうです。
ですが杖を使い始めて頼ることで、
家族や周りの人たちがこれまでより
自発的に「手伝うよ」「これどうしたらいいの?」
という風に動くようになったんだ、話してくれたそうです。
スタッフはこの話を聞いて、
自分にも似たようなケースがあるかもしれないと感じたそうです。
リーダーの役割を担うときに必要なのは引っ張る強靭さだと思っていたけど
本当に必要なのは、おばあちゃんのように弱さを知りつつ内包する強さなのだと気づかされたそうです。
「それが結果的に周りのスタッフの思考力や自発性を高めることにつながるんですね」と話してくれました。
できないことも人を活かせる材料になる
スタッフのおばあさんから
そんな希望をいただいたように思います!
人事コンサルタント
金森 秀晃