”勇気がある人”
というと、どのような人を想像しますか?
周囲からの猛烈な反発を予測できても、倫理的に正しく、自分が正しいと信じることのために行動を起こせる人でしょうか。
はたまた必要だけれども複雑で難しく、誰もやりたがらないプロジェクトを引き受ける人を想像する方もいらっしゃるかもしれません。
元広島大学大学院 文学研究科 名誉教授の近藤良樹氏は、講義ノート「勇気について(2012)」のなかで、より簡潔にまとめた「勇気」の定義をこう記しています。
「恐怖に耐え、大胆・果敢になること」
同氏によれば、「勇気」は後天的に身につけていく面が大きいので、筋肉と同様に鍛えることができるのだそうです。
他にも心理学的な側面や神経学的な側面からなど、
学術的に勇気を育むことができるとされる仕組みはあるのですが、
手っ取り早く勇気を持てるようになる方法が知りたい!という方のために、
いくつかポイントをお伝えしたいと思います。
私たちが恐怖を感じる時のほとんどは、何に恐怖を感じているか自分でも分かっていない時です。
人間は自分の恐怖とまっすぐに向き合えるようになるほど、恐怖に基づく行動ではなく、勇気に基づいた行動ができるようになると言われています。
恐怖に向き合うポイントは3つです。
①ストーリーを想像する
目の前の課題や問題に対し、自分が行動を起こした場合と起こさなかった場合のストーリーを想像してみましょう。
そうして起こりうるリスクを明らかにすると、恐怖に免疫が付けられます。
②恐怖を口に出す
自分が何を恐れているのかハッキリすると恐怖がおさまるので、自己不信を誰かに打ち明けたり、自分の弱みをさらけ出したりすると力が湧き、行動の勇気が出る。
③自分の現在地を確認する行動をとる
小さな勇気行動は蓄積されるので、何か腑に落ちないときは口に出してみましょう。自分の現在地を明確にしようとする日々の小さな行動は、勇気を必要とする難しい決断の訓練になります。
いかがでしょうか?
本能的に恐怖心をなくすことは難しいかもしれません。
ですが恐怖心を越えるための勇気を持てる練習を日常的にしておくことで、いざという時に挑める準備をしておくと、物事の見え方が変わってくるかもしれません。
もしかすると、私たちが憧れる”勇気あるあの人”もこういう小さな積み重ねをしているのかもしれませんね(´∀`)
人事コンサルタント
金森 秀晃