”目的を見つけよ。手段はあとからついてくる。”
ガンジーの言葉です。
目的を果たすためには、ありとあらゆる手段があります。
最初は目的のためにやっていたことだったのに、いつの間にか手段をやること自体が目的になる・・・
そんな自分に気づいて愕然としたことがある方は少なくないかもしれません。
以前、私の個人コンサルを受講していた、Aさんという方がいらっしゃいました。
Aさんは「私はできるようになるまで、ほかの人の何倍も時間がかかるんです」というほど自分への評価が厳しい、向上心のある方でした。
ある時、Aさんが神妙な面持ちで「自分を捨てるにはどうしたらいいのでしょうか?」
と私に質問をしてきました。
よくよく話を聞いてみると、
目的を果たすためには、今までの自分と同じ行動を取っていても何も変わらない。
出来ている人の真似をしたり、今の自分が不理解なことをやることで道が拓けると上司からアドバイスを受けたそうなのです。
真面目なAさんは「よーし!自分を捨てるぞ!」と意気込んでみたものの、
どうにもこうにも上手く捨てられないという壁にぶつかっていたのだそうです。
私はAさんに「何のために自分を捨てるの?」と問いかけてみました。
Aさんは、我に帰ったような表情でしばらくの間フリーズしていました。
そう、いつのまにか目的をどこかに置き去りにしてしまっていたんです。
Aさんのケースでは、目的を果たすために自分を捨てるという手段があるということですので、
目的を忘れないように日々意識したり、夢中で取り組んでいさえすれば、自分を捨てている状態(今までの自分と違う状態)と言えるように思います。
目的に向かう時に、手段にこだわり過ぎると注力するべきところを見誤ってしまいます。
手段の亡者でなく目的の亡者になりましょう!
うまくいかない時には、今やってることは何のためにやってるのか?
自分に問いかけて見てくだいさい。
人事コンサルタント
金森 秀晃