先日、個別コーチングを受けていらっしゃる方から、
自分としてはそういうつもりは全くないのに、
「当事者意識がない」と指摘される、どうしたらよいかという相談がありました。
よくよく話を伺ってみると、確かに
・始業時間の1時間前には出社して、
スケジュールチェックやスキルアップのための勉強をする
・帰宅中の電車の中でも、メールチェックや
明日の準備に時間を使う
など、努力をしているように感じられました。
しかし、ある1点が決定的に欠落していたばっかりに
当事者意識がない(ないように見られてしまう)と言われていたのでした。
それは、「一歩踏み込むこと」です。
真面目で堅実な方ほどよくやってしまいがちなのは
調和を重んじるあまり「控えめに振舞う」ことです。
すると自ずと言われたことはできるけど、
それ以上のことはやれない状態になってしまいます。
一歩踏み込む感覚としては、家族に接する場合がイメージしやすいと思います。
自分の家族が体調不良で病院に行くとします。
「どこがどういう風に辛いのか」
「行こうとしている病院は合っているか」
「自分も付き添おうか」と提案する
など、いろいろと質問や提案をしますよね。
仕事もこれと同じです。
「上司はどういうことを望んでいるのだろうか」
というのを考え始めたら次は
「お客様が望んでいることはなんだろう」
「組織にとって必要なことはなんだろう」
というように徐々に考える範囲を広げて考えてみます。
仕事を、家族のことを思うように
一歩踏み込んで仕事を考える。
そのような感覚で取り組んでみると
これまでの自分の良かれと思っていた言動と
本来取るべき言動の”ギャップ”が見えてくるように思います。
人事コンサルタント
金森 秀晃