組織の在り方には、100%正解はありませんし、試行錯誤の中で
真理にたどり着くものですが、歴史から学ぶことは多いように思います。
先日、ローマ人の歴史を、少しですが調べてみました。
周りの民族に比べて特に秀でたところがなかったローマ人が、なぜ一大帝国を築くことが出来たのか?
ポイントとしては以下の3点であるように思います。
①王政・貴族政・民主政のいいとこ取りシステム
②多神教で非排他的な宗教観
③敗者をもローマ市民として権利を与え、自国に取り込む同化性・開放性
ローマが飛躍した最大のポイントは、②と③だったのではないかと思いました。
戦敵は虐殺したり奴隷にすることが多かった時代において、寛容にも幅広く市民権を付与したといいます。
また奴隷であっても、貯めたお金でその身分を返上でき、その子供は一般市民になることが出来たそうです。
好き嫌いとか主義主張よりも、国家としての実利を優先して考えた結果なのだと思います。
人間という生き物への深い理解を前提とした仕組み作りと、多様性への寛容さ。
それは、セオリーや理想論に安易に逃げることなく、眼前の事実に向き合い必死で考え続けた、先陣達の知恵と努力の結晶と思えてなりません。
人が不完全であることを前提にしつつ、それぞれの立場を尊重した上で、
各人の可能性をどう繋ぎ、課題を解決するか?
歴史をたどることで、組織運営の核を改めて学ばせていただきました。
人事コンサルタント
金森 秀晃