「日本と米国は真の『同盟国』ではありません。日本は米国の『人質』なのです」
随分と衝撃的な言葉ですが・・・
皆さんは、映画『スノーデン』を見たことがありますでしょうか?
そこには、我々日本人にとって非常に恐ろしい現実が語られています。
『スノーデン』は、米国政府が国際的な巨大監視プログラムを構築している実態を暴いた元NSA(米国国家安全保障局)職員のエドワード・スノーデンの実話を映画化したものです。
その中でも描かれている衝撃的な事実は・・・
『日本の通信システムの次にインフラも乗っ取り、密かにマルウェアを送電網やダム病院にも仕掛け、もし日本が同盟国でなくなった日には、日本は終わりだ』
(さらに驚くべきことに、2014年に施行した特定秘密保護法は、アメリカがデザインして造らせたものだということです。)
スノーデン氏が命がけで行ったこの告発ですが、現実に、今、ここに迫る脅威に対して、日本ではどこか人ごとのように聞き流されているような風潮があるように感じています。
(まさに、茹でカエル状態になりつつあると言えるのではないでしょうか。)
私がここで言いたいことというのは、目的意識と大義についてです。
この映画で語られるところによればですが
彼らは最初、テロの脅威からアメリカを守るという「大義」の元、
誇りを持って諜報活動に邁進していました。
しかし、彼らは途中で違和感を覚えるのです。
アメリカが日本に対して行っていた盗聴等は、
金融、貿易、エネルギー、環境問題などで、いずれもテロとはなんの関係もない領域でした。
また、アメリカに対してどこまでも協力的な「友好国」に対してどうしてそこまで入念にスパイ活動をするのか、疑問に感じ出したと言います。
つまり、諜報活動の目的は「テロの脅威」から自国を守ることではなく、
「経済と社会の支配」が真の目的だったということになってしまいます。
スノーデン氏は、
アメリカが、テロ(国の安全)を「大義」にして、
経済と社会を支配するための諜報活動を行っていると思ったということですね。
私はここで何が良い、悪いを断じるつもりはありません。
ただ一つ言えることは、
強い目的意識を持つ人間を前にして、大義は手段にしかなり得ないということです。
(ここでは、テロはその大義のために使われたと言っても過言ではありません)
もっというと、強い目的意識を持っている人間は常に大義の材料を探しているとさえ言えるかもしれませんよね!
一方で、どんな強大な力をもった組織・人間であっても、
圧倒的な覚悟をもった人とその意思を共有した民衆を前にしては無力である
ということを、この映画はわかりやすく教えてくれます。
私たちの、ある種、平和ぼけした頭をしゃきっとさせるにはとってもいい映画だと思いますので、機会があれば皆さんも是非見てみてくださいね♪
人事コンサルタント
金森秀晃