「医療はサービス業というのはわかりますが、
感じが良くても、医師として無能だったら、患者満足も何もありませんよ。
ある程度の常識はわきまえるつもりですが、感動を与えるような目的で
ホテルや航空会社のような一般のサービス業と
同等の接遇スキルは求めなくてもよいのではないでしょうか?」
先日、ある先生(Dr)からこのような質問を頂くことがありました。
たしかに、医療従事者のコアサービスは、患者の病気を治すこと(あるいは、苦痛を和らげることなど)ですから、たとえ接遇が最悪の医師でも、病気を治してくれる医師は信頼を獲得できると思います。
そこが最も重要ということに議論の余地はないと私も思います。
ただ、病院にいらっしゃる方というのは、基本的に、健康状態の良い方よりも、
「相手を気遣う余裕がない」状態である可能性が高いことは間違いないのではないでしょうか。
調子が思わしくなかったり、命の危機に瀕していたりするわけですから当然です。
そういう状態の時こそ、
ちょっとした医療従事者の方の態度、言葉に過敏に反応しやすいですし、
隙あらば誰かに言いようのない怒りや不安をぶつけたいと思っているかもしれませんよね。
(むしろ、それが前提になってたほうがよいともいえるかもしれません!)
だからこそ、
華やかでなくとも、オシャレでなくとも、どの業界よりも、
「繊細で」、「細やかな」、「高度な」接遇が求められるのではないでしょうか。
(実際、ある患者さんはこんな言葉を残していらっしゃいます)
専門職の方々の知識・能力・技術を最大限に活かしていくための「手段」として
そうした接遇マナーを使いこなしていただけたらと願っております(^^)/
人事コンサルタント
金森秀晃