つい先日、作家・漫画家のさくらももこさんが
乳がんのため逝去された、というニュースに驚きと
ショックを覚えた方は少なくないと思います。
さくらももこさんといえば、
いまや国民的アニメの代表格ともいえる
「ちびまる子ちゃん」の作者です。
アニメの印象が強いさくらさんですが、
高校時代に小論文の模試で、採点者から
「現代の清少納言だ」と評されたのが
作家の道を志すきっかけとなったと言われているそうです。
漫画やエッセイなどで、情景をありありと、
かつ客観性の高いユーモアを交えて表現する文面に
私も幾度となく惹きつけられたひとりです(^^)
さくらさんの作品で私が特に心に残っているものがあります。
それは、「ぜんぶ」という詩です。
”ぜんぶ
大切なことは
ぜんぶここにある。
泣くこと 笑うこと
怒ること 喜ぶこと
あたりまえの気持ちは
あたりまえのものとして
そのまま 今ここにある。
もうどこへも行かなくても
なんにもしなくても
どこへ行っても
何をしても
ぜんぶそのままだ。”
この詩を読むと、当たり前すぎて忘れてしまいがちな、
自分がすでに持っている・できていることに感謝せよ、と言われているような気がします。
健康で、美味しく食事ができること、
歩いたり、走ったりできること
美しい風景をみて、感動できることに。
私達はついつい、それを忘れて、
足りないこと、未熟なことに先に目が向いてしまいがちだったりしますよね。
仕事で成功したい、自由な時間が欲しい、
お金が欲しい、「欲」を抱えて生きています。
（それ自体は健全なことですよね。）
健全な欲を叶えるためにも
いまの自分や身を置いている環境への感謝を礎にし、
さらなる高みを目指すということが、
本当の意味で、成長するということなのだと思います。
さくらももこさん、
改めて思い出させていただき、ありがとうございます。
心よりご冥福をお祈りいたします。
人事コンサルタント
金森秀晃
